「伸也。少し早いが取り敢えず、レストランに行こう」 「あぁ」 エレベーターに乗り、見合い会場である、レストランの個室に移って数十分…… 部屋のドアが開かれた。 相手の両親が部屋の中へ入ったのを確認してから、席を立つ。 「お待たせしました」 「いえ。私達も今来たところですよ」 親達の社交辞令の会話など、聞きもせずに俺は一番後ろで顔を隠すように下を向いている見合い相手を見つめた。 顔を見なくたって、やはりわかってしまうな。