亜美の高校卒業と同時に俺達もこの場所から卒業する。 そんな2人に残された時間はごく僅か。 俺達は残りの日々を惜しむかのように毎日寄り添った。 やり残したと、あとで後悔することがないように何でもしたつもりでいた。 けれど、2人で過ごす時間が幸せであるほど、別れの瞬間を思い描いてしまう。 亜美が時折見せる、淋しそうな顔もそのせいだろう。 けれど、俺達は笑い合った。 淋しさに気付かぬ振りをして日々を過ごした。