なんなんだこの女は…… 康さんがあんな声を出さなきゃいけないくらいやばい奴なのか? 俺の頭の中が一気に混乱し始める。 「康のことは気にしないで。行きましょう」 さっき綺麗だと思っていた笑顔は一瞬にして恐怖さえ感じる。 女の真っ赤な車に乗り込んだ俺はさっきの康さんの言葉が頭から離れなくて、口を開くことができない。 「無口なのね?」 「喋るほうではない」 「そう。お喋りな男は嫌い」 乱暴な運転に少し酔いそうだ。