亜美の傷はやはり大したことはなく、体力が回復したら退院。
警察からの事情聴取などで、忙しさに追われたまま亜美の退院の日を迎えた。
亜美を傷つけるとわかっていて、選んだ道。
そうしてまで解決したかったことなのに……
終わってみると、何事もなかったかのように日々が進んで行く。
俺が亜美を傷つけた意味など、本当にあったのだろうか?
今更、そんな疑問ばかりが沸き上がってくる。
例え、亜美が傷ついたことは無駄だったと誰かに問い詰められたとしても、俺にはどうすることもできない。
してしまった事実は変えられないし、時間を元に戻すことだって出来ないのだから……


