亜美に寄り添う、祐の姿を確認した俺はすべての想いを断ち切るように溜まり場を出た。
奴らが動き出したのは確かだったが、見つかるのは下っ端の奴等ばかりで、俺が捜し求めている元凶に辿り着くことができない。
「クッソ!!」
苛立ちばかりが募り、溜まり場を出てから何日がたったのかすらわからなくなっていた。
朝も夜も関係なく、奴等を探す日々。
これでけりをつけたい。
そうしなきゃ駄目なんだ。
こんな俺の想いがどこかへ届いたのか、深夜に俺の携帯がなった。
「はい」
「見つかりました。病院の裏手に潜んでいます」
「すぐに行く。それまで手は出すな」
「はい」
やっとだ……
やっと、亜美の笑顔を見ることができる。


