「名前は?」 手を出したまま首を傾げる女の姿が華麗だった。 「伸也。宜しく」 俺は名前を呼ばれてやっと差し伸べられた手を掴むことができた。 女の手は驚くほど冷たく、懐かしさを感じる。 華奢で長い指先を辿ると血が通っていないように白い手の甲。 「レイカに気に入られるとは災難だな」 康さんは俺の肩に手を回しながらウィンクした。 「どういう意味っすか?」 「康、変なこと吹き込まないでくれる」 「まぁ~そのうちわかるさ」 「あっ、はい……」