バース(アイシテルside伸也)



こたぁの病室の前に戻ってみたものの、亜美の姿が見当たらない。



「カズ、亜美見なかったか?」



「えっ?さっきまでそこにいたけど……」



カズは階段のほうを指差して目をパチクリさせている。



嫌な予感がする……



俺は慌てて来た道を戻った。



「伸也さん?どこ行くの?」



後ろからカズの声がする。



「亜美を探しに行く」



一度振り向くと「カズも連れて行って」とカズが駆け寄ってきた。



俺はカズの頭を撫で、再び走り始める。



きっとマンションだ……



駐車場から車を出す時間がもったいなくて、俺達はタクシーに乗り込んだ。



「カズは溜まり場見てきてくれ。俺は自分の部屋に行く」



「わかった」



俺とカズは別れて亜美の事を探した。



ガチャ。



部屋の鍵は開けられたまま。



やっぱり……