バース(アイシテルside伸也)



病院のロビーに着くとこたぁを探していた奴らが勢ぞろいしていた。



案内をしてもらい、着いた先には……



こたぁが眠っていた。



集中治療室にいれられているこたぁはガラスの部屋の中。



ドンッ



「こたぁ~」



そんなこたぁの姿を見て、カズは何度も何度もガラスを叩きながら、こたぁを呼ぶ。



俺は辺りを見回し、こたぁの病状をわかる人間を探した。



するとそこにはこたぁの母親が……



こたぁの母親とは面識がある。



俺と目が合った母親はゆっくりと俺のほうへと近づいてくる。



「運んでいただいてありがとうございました」



俺の前で足を止め、深々と頭を下げる母親。



「頭を上げてください。俺のせいです。こうなったのは俺の……」



喉の奥が熱くなり、言葉を詰まらせると母親は俺の手をそっと両手で包んだ。



「あの子は貴方のおかげで変わりました。自分を責めないで。あの子は後悔などしていないはずですから」



母親のその言葉に俺は堪えていた涙を我慢できなくなっていた。



誰かに恨まれる事はあっても、こんな風に感謝された事など一度もない。



しかも、こんな状況なのに……



「こたぁの容態は?」



俺は左腕で涙を拭い、母親を真っ直ぐに見つめた。



「先生からは息をしているだけでも奇跡だって……後は本人の生命力次第だろうって……」



俯く母親に今度は俺が肩を摩った。



「なら、大丈夫ですね。こたぁの生命力次第なら、こたぁは必ず目をあける」



「そうですね」



と涙を流しながら微笑む母親が物凄く頼もしく見えた。



俺の母親もこんな母親だったのだろうか?



母親ってこんなに強いものなのだろうか?