俺は嬉しさのあまり頭を勢いよく上げ「これからは、どんなことでも俺に話せ」と亜美の両腕を掴んだ。
「どんなことでもって?」
「簡単に言えば、一日何をしてたか報告しろ。それと、その日何を感じたかも話せ」
「えーめんどくさい」
「てめぇ、下手に出てればいい気になるなよ」
「ごめんなさい。話します」
「よしっ、いい子だ」
よっし!!
やった!!
俺はにやけてしまいそうな顔を隠すために、キッチンへと向かった。
こんな風に“嬉しい”なんて感情が体中から溢れてくるのは久しぶりすぎて、俺は自分自身どうしていいのかわからない。
胸の辺りが温かくなっていく心地よさに酔いしれていた。
すると突然「伸也さん!!伸也さん!!大丈夫だった」と俺にしがみ付く亜美。
「危ねぇな。ちょっと待て」
俺は牛乳の入ったコップを上に上げた。
「伸也さん大丈夫だったの」
「だから待てって」
俺の手にコップがあることに気付いた亜美は体を離す。
「伸也さんも牛乳飲むんだ」
「お前のだよ」
「へっ?」
「泣いた後はいつも牛乳飲みたがるだろ?」
「あっ……うん!!飲みたい」
危ないと言っておきながら、俺はこの時亜美に抱きついてしまいそうだった。
その顔があまりにも愛おしくて。


