病院から帰ってきて、亜美と話していると俺はある事に気がついた。
気がついたというよりは、前から気付いていたんだけどこうして亜美と向き合おうという気になれなかったんだ。
「そういえばお前、何で鏡割ってんだ?」
俺は話を切り出した。
「ちょっとぶつかっちゃって」
惚ける亜美の目が泳いでいる。
「なわけねーだろっ。家中の鏡にぶつかったのか?」
「そうみたいですね」
話したくないのか、亜美は逃げようと俺の様子を伺っている。
「亜美、ここに座れ」
俺はソファーをポンポンと叩く。
逃げようとしていた割には素直に俺の隣に腰掛ける亜美。


