「殴らないって約束してくれなきゃ話さない」 「わかった」 俺が殴らないと言わなければ、亜美は話す気は絶対にないのだろう。 膝の上で作った握りこぶしが震えている。 きっと亜美の意思表示。 俺はそんな亜美を見ながら渋々了承した。 「昨日、溜まり場で猛に……」 猛に言い寄られ、無理やりやられそうになった。 簡単に言えばそういうこと。 でも、亜美は猛を庇うように言葉を選びながら話す。 この時、俺の頭にはあることが過ぎった。 そうでなければいいが……