バース(アイシテルside伸也)


目をあけた亜美を俺はゆっくりと起こした。



「誰に何された?」



亜美を支える手が怒りで震える。



乱れた服に傷がついた体。



誰かに乱暴されたとしか思えない、亜美の姿に俺は怒りでどうにかなりそうだ。



こんな時はきっと男に触られるのは怖いだろうな。



もともとダメだったわけだし……



俺はスッと亜美の体から手を離し、リビングへと向かう。



こんな状況にも関わらず、呆気らかんと「喉が渇いた」なんて言う亜美のために牛乳を入れてやった。