「チキンレースみたいなものね」 そう言いながらレイカが足を止めた。 きっとこの道を走り抜けて、度胸試しでもしてるんだろう。 この街にいる奴等はみんな死を恐れない。 フゥ~と溜息と一緒に煙草を吐き出したその時俺の視界に亜美が映る。 今にも車道に飛び出しそうな亜美の体。 「レイカ、悪い。先に行っててくれ!!」 俺は吸っていた煙草を投げ捨て走った。 「亜美!!!!」