そういえば、ここに女が入るのは亜美が初めてだな。 束縛されることが嫌いな俺はどんな女と寝たって自分のすべてを明かすようなことはしなかった。 自分の空間に必要以上の人間を入れたくはない。 それなのに亜美は何の抵抗もなく招き入れてしまう。 部屋に入るなり、亜美はそこら辺の物に興味を示す。 床のタイルを指差し「この石何?」なんて聞いている姿を見ると中学生なんだなと実感する。 幼さを見せない亜美。 この時、俺は亜美の本来の姿を見たような気がして嬉しかった。