子供ができたから、俺を追い払っておいて、自分は女と仲良くしてたってわけか。 「どうしようもねぇな」 そんな男が自分の父親だということに呆れすぎて、もう腹を立てる気さえ起こらない。 「何かあったら連絡して。一応、母親だし?」 そう言って携帯の番号が書かれた紙を一枚、テーブルの上に乗せて、女は帰っていった。 前までの俺だったら、腹が立っていただろうな。 でも、今はそんなことよりも溜まり場にいる人数が減っていくことのほうが寂しい。 大きなため息を吐いて、仕事へと戻る。