「お待たせしました。伸也です。」 振り向いた女はきつい香水に濃い化粧。 若くは見せているが、俺よりかなり年上だろう。 「伸也?噂どおりいい男ね」 「どういったご用件ですか?」 「貴方の母親になるから挨拶しようと思って」 女は俺の前に手を差し伸べる。 母親? あの男再婚するのか? 子供が生まれて幸せにやっているのかと思った。