「ねぇ、麗海さん」

凪が私の方を向いて、そして屈託なく笑った。


「今年は、麗海さんが祝ってよ。僕の誕生日」


「…うん」




涼風が、再び私達の間を擦り抜けた。


もうすぐ、夏が終わるのだということを、告げるかのように……








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