「麗海さん。いくら僕のことが好きだからって、そんなに見つめないでよ」
私の視線に気付いて、凪は言った。
「は……はぁ!?なっ何言ってんの!?」
私は慌てて目を逸らせた。
かなりうろたえてしまっている。
「僕のことじっと見てたでしょ?」
凪はからかう時の顔になる。
「み…見てたけど……そんなんじゃないから!大人をからかわないで!」
顔が熱い。
多分、顔が熱くなってる。
「はいはい。麗海さんこそ、子供にからかわれないようにね」
…悔しい。
こんなことでからかわれるなんて……負け気分だ。
でも、我慢してやろうじゃないの。
大人なんだから。
.


