14歳――





 今のあたしと同じ歳で

 美里はあたしを産んだ。



 その男の人とは

 結婚出来る歳まで

 続かなかったらしい。





 いつも笑ってそう言う美里。





 苦労がなかったワケないのに

 絶対に弱音をはかない



 ずっと、頑張ってくれてたの

 知ってる



 だから……。





「美里には、絶対に幸せになってほしいの!!」



「ん~、……色々あった美里さんが選んだ人だし、きっといい人だよ」





 それはちょっと

 思わなかったワケじゃないけど……。




「……」





 美里が頼れない、って理由だけで

 あの人を判断するのは

 良くないかな?





 でも…――




 まだ

 手放しで許したくない

 自分もいる。