「次、ガンバレばイイじゃん、元気だして!!」
あたしが励ますのも変な感じだよなぁ。
敵に塩を送るって、こう言うこと?
「……真帆ちゃん」
あらたまった声で彼が言う。
「な、なに?」
「元気になる代わりに、お願い一つ聞いてくれる?」
真面目な表情
だけど目線は
ボートの底を見つめていた。
なんだろう?
「簡単なことなら、……いいけど?」
「――…真帆ちゃんって、俺の名前呼ばないよね?」
彼が、真っ直ぐにあたしを見上げた。
ドキッ☆
ば、バレてる……。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…