美里は

 一緒に運ばれてきた冷酒を

 一番に見て言った。





「仕方ないなぁ~!!」





 珍しくあたしは

 美里の隣までいって

 お酌をしてあげる。



 一回だけだけど。





「う~ん、幸せ♪」





 嬉しそうに

 お酒をナメる仕草だけは

 ホントオッサンだよね。





「真帆も食べなよ、美味しいよ!」



「はいはい」





 待たないで

 もう食べ始めてるし。



 あたしは

 自分の席に戻って

 一つ口に入れた。





「あ、美味しい……」





 いろんな味がする。