見慣れた道に、畑や田んぼしかない田舎、辿り着く駅はいつもと同じ駅、ここを出て行くことはないと思っていた。
揺れる電車の中から田舎の風景を窓越しで愛おし気に見つめる。

今日は、何日だっけ?

田舎から東京に向かう途中、ふと思う。
どうでもいいかと思いながら乗り継ぎを繰り返し東京に来た。
田舎だとあり得ない東京に目を丸くし周りを見る。

荷物は財布に携帯。
他に何も持ち合わせてはいない。
ただあそこから離れたかった。