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「昨日、急に帰っちゃって、しかも今日自販機のとこにいなかったから……」
ごめんね、教室までおしかけちゃって。
そう言うまひろちゃんに首を横に振る。
「いや、大丈夫。
俺こそ……昨日いきなり帰っちゃって、ごめん」
そう言うとまひろちゃんがううん、と困ったように笑う気配。
「昨日のまーちゃん……、まことのことなんだけどね」
まひろちゃんの口からでてきた名前にどくりと心臓が嫌な音で跳ねる。
「まーちゃん、大学生なんだけど。
一年くらい前から海外に留学してて。
昨日一時帰国してきて……あたしそのこと知らなくって。
突然再会できたから嬉しくって涼くんのこと考えなくて……ごめんなさい、居心地悪かったよね」
いつもの自販機前でまひろちゃんはミルクティーを片手に、俺は特になにも買わずに。
決して明るくない雰囲気で話す。
「あんな遅くまで勉強みてくれたのに、あたし失礼だった。
本当にごめんね」

