うわ、それ言われたらそんなの、答え決まっちゃうじゃん。



「……上手く教えられるかどうかはわかんないけど、まひろちゃんの力になれるように頑張らせてもらいます…!」

「涼くんっっ!
 ありがとうー!
 ほんっとに感謝ー!!」



断れるはずがない。

好きな子にそんな嬉しすぎること言われて。



俺の手を掴んで、嬉しそうにぶんぶんと激しく揺さぶるまひろちゃん。



ああ、もう、こんなところも可愛くて。




わざとなのかと思うほど、まひろちゃんはいつもピンポイントで、俺の胸を突いてくる。



表情も、言葉も、仕草も。


ほんと、全部可愛い。



少なくとも、俺がこんなふうに女々しく恋煩いをしてしまうほどには。



もう末期だ。

やり直せないところまでまひろちゃんに浸食されてる。