いきなりこちらを向いたまひろちゃんに驚いて、思わず後退りそうになるところを食い止める。 「あれ。 君、昨日の……」 ヘッドフォンを首元にはずし、小首を傾げるまひろちゃんに俺は心拍数が一気に上昇して。 まひろちゃんの丸っこく澄んだ瞳に映るのは、若干挙動不審なかっこが悪い自分。 がんばれ俺!と自分を激励し、なんとか心臓を黙らせる。 「なにか、ご用?」 きょとりと可愛く笑顔を浮かべたまひろちゃんに微妙に緊張しながら、 俺は冷静に、と自分に言い聞かせ、ゆっくりと頷いた。