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「止めてください。」





私は辛うじて抵抗しながらドアを閉めようとした。





『なぁ、いいだろ?』






マンションの私の部屋に入りたがって修がドアを押した。






「バカね。一回寝たくらいであなたに特別な感情なんて持てないわ」






私はあの夜を思いだし、少し動揺しながらも冷静に振る舞った。





『あーあ。入っちゃうよ?力弱すぎですよ、お嬢様?』







はっ……?!







私は力いっぱいドアに体重をかけた。







踏ん張るけど、










ドンッーーードアはすぐに開いてしまう。







細身に見えて意外と筋肉質な修には敵わない。