「陸。マジでサンキューな!



俺、ちょっと切り替えの走り込みしてくる!!」






俺は体を無性に動かしたくなって河原を飛び出した。






俺はこの時、重要な陸の言葉をききのがしていたんだ。






『あ、行っちゃった。



てか、俺、さりげに由紀が好きだって、カミングアウトしたんだけどな。』





陸のため息と笑い声が秋と冬の間の空に溶けた。