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『なぁ、お前さ、』






いつもの河原で寝転がりながら陸が聞いた。







「ん…?」







俺も伸びをして答える。






『お前さ、マジでかなのこと諦められんの?』







部活帰りの赤く染まる空を見上げて言う陸の言葉はその夕日よりも






もっと、ずっと。俺に突き刺さる。






俺は小さく笑った。






「うん。マジで諦める。」





本当の気持ちだ。本当の思いだ。







…けど心が揺れて、決意が揺れるのは、なぜだろう?