「こういう花が、スキなんだ。」 及川君は、答えてくれました。 及川君といえば、“無視の王様”だったのに… 「奇跡だ……」 「奇跡……?」 いつのまにか、声に出していたらしいです。 「ううん。なんでもない。」 必死に否定して。 首をブンブン振って。 「坂田……おもしろいな。」 及川君は、笑いました。