初めて陸が話しかけてくれた日から数日後、あたしの大嫌いな体力テストがやって来た…(ーー;)


「おとちゃん…、次、走ろっか…」
こちら、心璃もかなりローテンションだ。


心璃はけっこう運動神経いいと思うんだけどな〜。
あたしに比べたらかんなり上だ…(苦笑)


そんなわけでグチをたらたらとこぼしながらコースに向かったあたしたちは、不意打ちのようなスタートの合図に顔をあげた。


走っていたのは…、



陸だった。


ショートカットの髪をライオンのたてがみのようになびかせ、一直線に走りぬく姿。


出会ってまもない、ほとんど話したこともない君に、見惚れてしまった。


ケド…、


あたしはそのトキ、


恋なんかしないって決めたばっかだったから。


陸にも恋なんかしない。