キミが好きだから

お気に入りのウッドテラスで眺める細い三日月。



イヤホンを通してあたしの耳に流れる、切ない恋の歌。



今までこのテラスで数多くの歌や曲を聴いてきたけど、あたしにとってはじめてのジャンルだった。



あたしの恋はきっと、この三日月のように遠くて、この三日月のように叶う可能性なんてごくわずか。



けど信じたくて、けど諦められないんだよ?



あたしの心と、歌の中の気持ちが重なる。



涙で霞む細い三日月。



恋…か…



無理やり笑顔を作った。



大丈夫。あたしはあたしらしくいればいいの。



そして、大好きなジャズダンスの音色を流した。



小学校の頃習っていた、大好きな音色。


涙と一緒に。夜風に乗せて。



今度は心から、笑顔をつくれた気がした。