「心璃っていっつも音葉にくっついてんじゃん。」



…、え?翔君…?

「1人じゃなんにもできないし…。ほんといいかげんに…」


その先なんて言っていたのかは覚えていない。

気が付いたら翔君達は、またサッカーを始めていた。


帰り道…、あたしはどうしたらいいのかわからなくなった。


翔君の明るいところ、足が速いところ、ほのぼのとした笑顔、そしてなにより…



優しいところ。


あたしは大好きだった。



なのに…



翔君て、ほんとはそういう人だったんだ…。


あたしを気遣ってくれたのかもしれない。
それは別の優しさかもしれない。
だけど…、



目の前の人に、その人の親友の悪口なんて言う人だと思わなかった。


明日からどんな顔して会えばいいの…⁇