「はぁ…。ほんとに倒れてるし。」


そう溜め息をついて気がついた。


ん?こいつサイズ小さくない?


ま・さ・か…

そう思ってその男子の顔をみた。


間違いない。


羨ましいくらい整った顔。
実は結構ある筋肉。
足が長くてバランスの良い体。
大人しい色が似合いそうな空気感。


身長以外は最高のタイプの…
意地悪なクラスメイトだった。


「しんがき。」


っつーか倒れるとか、大丈夫か。


軽く揺すってみる。

ダメ。

呼び掛けてみる。

「しんがき。しんがき。」

ダメ。

……名前を呼んでみる。

「……は…」


「無無無無無理!!」

私は何故かしんがきを名前で呼んでみたいって思ってる。


自分でもよくわかんないけど。


「……は……は……」

寝てるから大丈夫。寝てるから大丈夫。

「……は……る…」