そんな時私は、あるものに手をつけた。



父の煙草…



火をつけ口につけて吸ってみる。



…ゲホッ…



美味いもんでもない。

むせかえる私…

それでも数回吸ってみる。



暗くシーンと静まら返った部屋の中。

煙と微かにともる火。

なんだか、自分が自分でいられる。

落ち着ける…

自分と向き合えたように思えた。