軽く雪化粧した雅弘の街は、吐く息が真っ白だった。 いつものように迎えに来てくれた、雅弘は何も言わず冷たくなった私の手を握り自分のポケットに入れた。 【渋やん…】 徐々に温まる手と不意に熱くなる目頭。 私は、目まぐるしく違う雅弘の態度に戸惑い、答えが見つからないでいた。