洸くんとの電話は思いもよらず長い時間になっていたようだ。


電話を切ると、すぐに何十件という雅弘からの着信。メールも何件。という表示がされはじめた。




そして、またすぐに雅弘からの着信がきた。




『何やってんだよ!!全然、携帯繋がらないしメールは返ってこないし、何してたんだ!!』




予想通りすごい剣幕だった。


私は一息ついて雅弘に伝えた。




『ごめん、友達と電話してた。大事な友達だったから…』




嘘じゃない。洸くんは友達。ただ、男なだけ。




『誰なんだよ!!男じゃないの!!確かめるから教えろって。』



『そんなんじゃないよ!!迷惑になるからダメだよ!!』




嘘をついた。本当は洸くんだよ。