「か、関係ないッ!」
図星を刺されて動揺した私を見て「可愛くすれば彼氏もできてそのペチャパイ揉んでもらえば丼ぶりブラジャーつけれるぐらい大きくなるんじゃないですか」と嫌味と言うと私の答えを待たずしてベランダの敷居をヒョイと登って帰っていった。
…………大して痛そうじゃないじゃん。……とは言えないか。さっき痛々しい、彼の傷を手当したばかりだ。
だけど! サラリとそんなことを言うお隣さんに腸(ハラワタ)が煮えくり返る。
ペチャパイって! 酷くない?! 流石に傷ついた。
何アイツ! 何アイツ! 何アイツ!
可愛くないのは年下のくせに嫌味なこと言うアイツだ! 私はプン、と頬を膨らませると部屋に入った。キッチンにはルッコラのサラダともずく酢。昼間、あずちゃんの『由比子ちゃんはガリガリなんだから』という言葉も蘇る。それにアイツの顔! 人を見下したあの顔が気に入らないッ!



