立ち去らない彼に危険を感じた私はすぐさま鍵を閉めた。彼と私は窓一枚を隔てて暫し、見つめ合う。
……どうしろと? 彼の手にはピンクのブラジャー、もう片方の手は血豆がいくつもできて内出血してる部分や血が滲んでいるところもある。私のせいだし、手当したほうがいい?
思い悩んでいると徐ろに彼がジーンズのポケットからスマホを取り出した。操作した彼は画像が映し出されたスマホをべったりと窓にくっつけ私に見せる。
そこに写っていたのは。顔は小宮さんの手で隠されているけど、おそらく彼女の写真で。このピンクのリボンがついた可愛い下着を身につけている。
もしかしなくても!
勿論、あのブラジャーは私のではありません。



