ピアスを見てかなり動揺した私。どうやらそこで固まっていたらしい。
「……由比子?」と呼ばれてハッとした。別に私が怒ることじゃない。だって私とミィコは付き合っているわけじゃないのだから、ミィコは怒られることをしているわけじゃないんだもの。
私は慌ててパジャマを探す。探す、と言っても多分、ここしかないのだから、すぐに見つかった。クローゼットの中にあった収納ケースにパジャマは入れてあった。収納ケースのなかは意外にも綺麗に整頓されている。
そういえば、部屋の中も私の部屋より綺麗かな?
「……はい、どうぞ」
「……由比子?」
もう一度呼ばれて、ミィコを睨んだ私。自然とそんな顔になった。なんだか私に怒られることなどミィコは一つもしていないのだと、解かっていても腹立たしいものは仕方がない。
今、きっと私可愛くない顔してる。いや、もともと可愛い系の顔じゃありませんけども。きっと憎たらしい顔してるって言ってんの!
私はミィコのベッドサイドに腰掛けて彼を再び横にならせたんだ。



