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 すごい勢いで飲みまくるから(人んちの酒を……)、大丈夫かな、とは思っていたけどまさか酔いつぶれて寝ちゃうとは思わないじゃん。揺すって起こそうとしても全然起きやしない。

 仕方なくクローゼットから毛布を出してきてミィコの肩にかけた。


 アタタタ……ぎっくり腰の病人に世話焼かせるってどんだけ! ミィコってホント、マイペース。人んちの冷蔵庫の食べ物で料理しちゃうし、私の家なのに彼の家じゃないかと錯覚するほどに自然に接するミィコに呆れた。


 だけど、何故か嫌じゃない。彼が夕食を作ってくれて助かったのは事実だし。彼の寝顔を見ていると、気まぐれな性格、突然の訪問、ふてぶてしい野良猫のようなのに何故か憎めない。

 そんな彼に少し愛着が湧いた。

 彼の柔らかい髪をそっと撫でてから私も大きなお気に入りの赤いソファに横になった。