俺は少しでも由比子の鉄壁を崩せないものかと思い、ビールやチューハイ、カクテルをしこたま飲みまくった。だけど、由比子は顔を赤くしてるぐらいで全然変わらない。

 酒豪というのは由比子みたいなのを言うんだ。

 俺の方が段々と酔っ払ってきて少しずつ少しずつ瞼が降りてくる。



 由比子の「ミィコ、起きて!」とか「こんなとこで寝ないで!」といったような怒った声が遠くで聞こえていた。