「お姉さん、ココでしょ。降りないと閉まっちゃうじゃん」
「……ハイ」
てか、降ろされた。彼の表情を見ると不機嫌そうだ。そのままスタスタ歩いて自分の部屋の前で止まってポケットから鍵を取り出す。彼の隣の部屋はお察しの通り、私の部屋。
エレベーターから降ろされてしまったので仕方なく私も自分の部屋の前で鍵を取り出し、鍵を開けた。その様子を見て隣の部屋の彼が驚いたように私を見て止まっていたけど、それを無視して部屋に入ってガチャリと鍵を閉めた。
……なんか弁当買ってきただけで相当疲れたわ。
ダンボールに囲まれたままお弁当の包みを開く。ダンボールの横に椅子を置いて黙々と弁当を食べる。ああ……本当だったらサンマの煮込み料理のはずだったのに。そう思いながら焼き鮭をつまみながらお酒を買い忘れたことに気づいた。
……気分最悪。私はお弁当を食べ終えてベランダに出る。気分が落ち込んだのでテンションを少しでも上げたくて外の空気が吸いたかったんだ。



