叫んでも無駄だった。
私が歩いていたのは暗い路地の中。
人なんていないんだ。
諦めようとしたそのとき。
「いって…」
チャラ男の声とともに
「ふざけんなよ…」
という、とても低い、だけど心地よいような声がしたんだ。
これが、星哉くん。
私は拉致されそうなところを星哉くんに助けてもらった。