。。。。。。

無音空間が続く。
そろそろヤってもいいか?

彼女の唇を奪おうとしたそのとき

ぎゅっ。

俺の袖を掴む細くてしなやかな指先。

その手はかすかに震えていた。

「……ねぇ」

「うん?どうしたの?」
頭を撫でながら聞いた。

「優しくしてね……?」
少し潤んだ綺麗な瞳に吸い込まれそうだ。

ばか、そんな顔して言うなよ、
もう止めらんねぇよ…

「ふっ。意地悪しちゃうかも笑」

「えっ、、やぁっ、、!」

何かを言おうとしていた彼女の唇を強引に奪った。

ちゅっ、

甘くてとてもいらやしい音が部屋に響く。

ふわりと香る、彼女の甘い香り。

お互いの舌を絡ませ合う。

「……んぁっ、はぁ、」

濡れた唇。
心地よい…。

一旦彼女の唇を解放した。

「はぁ、はぁ。ハク…、」

まだ彼女は肩で息をしている。

ちゅっ。
頬にキスを落とし、
「なあに?優しくしてほしい?」

彼女を押し倒し、
ぎゅっと抱き締めた。

「大丈夫。いっぱい愛すから。」

彼女も俺の首に手を回し、
コクっと首で頷いた。

だから…
そんな可愛い顔すんなっつーの。
もう理性なくなるわ。

俺は今までに無いくらいに人を愛した。

狂ったみたいに愛した。

そう、自分でも分からなくなる程。


本気で彼女を好きになってしまったのか。
こいつの全部を奪いたいと思った。
全部を俺の物にしたいと思った。
いつまでも一緒に居たいと思った。

いちいち可愛すぎる声を出すから、俺は止めることが出来なかった。



行為が終わった。
もう一戦、と行きたいところだが、
その細くしなやかで今にも折れてしまいそうな身体が
音もなくパッと崩れてしまいそうだ。

自分を止めた。