「―――シオン様…!
私の王子!」
私に伸ばした手は、届く前に、別の誰かに掴まれた。
と、いうか。 体当たりに近い状態で、私も同時によろける。
「巫女姫…」
「シオン様!
お会いしとうございました…!
こちらにいらっしゃったなら、もっと早く知らせて下されば良かったのに」
「申し訳ありません」
王子は表情一つ変えず、掴まれた手に、そっとキスを落とした。
途端に、姫と呼ばれた女の子は顔を赤らめ狼狽える。
「い、いえ…!
お仕事でしたなら仕方ありませんわ…っ」
まくし立てるように騒いでいた彼女はその一瞬で大人しくなり……
そのまま、すぐ横にいた私に気づいた。
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