* 竜の眠る国 *





「……だ、そうだ」



 彼は蛇に伝える。

 ……言葉が分かるわけ無いのに。



 が、蛇はチョロチョロ舌を出し私を見て笑った。



“――否。

 そなたは我らを知っている……”



 それは、頭の中に響いた、低い声。





 私がこの蛇を知ってる……?




 恐々と、目の前の“竜”と呼ばれるそれを見た。


 白銀の鱗に顔は蛇顔。
 両目の後ろには、薄紫の羽のような物がついていていた。



 体は大きく、数十メートルはあると思う。

 ……だって、顔の大きさは私の身長以上ある、絶対。