彼は涙を零す私から目を背け、 「……本当に彼女がアナタの主なのか?」 頭上の何かに語りかけた。 私も、その目線を辿ると―――… な…っ 「な、に……これ、は……」 言葉にならない。 目の前の“それ”をなんと呼べばいいのか、私には全く分からなかった。 「君はこの竜を知ってるのか?」 彼は驚くことなくその大きな蛇を指差した。 「し、知らないわっ」 首をぶんぶん振り彼に伝える。 竜じゃなくて、どう考えても蛇でしょっ! .