………唄ってる……



 人ではない、声で……






 時に高く―――時に、低く……




 それは、竜の歌声―――












 鳥の鳴き声で、私は目覚めた。




チチチッ……チチ……


「――っ ごふっ ごほごほっ」



 苦しい……!

 私……助かったの?!





「落ち着いて。

 ゆっくり息を吐いて、吸って……」



 背中をさすり、耳元で小さく指示する声に、私は何度も頷き深呼吸をした。