* 竜の眠る国 *






キイィィィィィ……





 何かの鳴き声……


 何……?




 心地良い眠りからゆっくり醒めると、やはり、どう考えても私が居たはずの場所では無いことに気付いた。


 ―――おかしい!



 その異常さに、慌てて体を起こした。


 手の感触は柔らかな芝生。そして、青空の下は緑深い森。



 ……夢じゃなかった……?

 こんな……場所知らな…




キィィィィィイ…


「―――っ」


 悲鳴のような、つんざく高い音に、慌てて耳を塞ぐ。