「何をやってるんだこの女は……」
地を這うその声は、嫌悪感丸出しで。エルクはムッとしながらその男を見た。
「こんな場所で眠りこけるなんて……女じゃないな」
溜息混じりに言うと、ユウナに近付きソッと額に手を当てた。
言葉とは裏腹の、その優しげな行動に、エルクは文句を言えない。
そうこうしていると、リスが勢い良く男の肩に飛び乗った。
『……大丈夫だよ。
この男は敵じゃない』
言われた内容に片眉を上げ、男はまた溜息を吐く。
「もしかして、このリスは彼女のモノですか?」
『……違う。
こいつらは森で出逢ったユウナを心配してずっと探していたらしい』
そういえば、動物と話せるようなことを言っていたような……
あれは確か、湖で溺れたのを助けた時。
フッと、ユウナと初めて出逢った日のことを思い出した。
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